シェアオフィスとは?用途やメリット・デメリット、料金比較や選び方を解説
オープンイノベーションが、日本の未来を創る
日本初のオープンイノベーションプラットフォームを実現したeiiconと、オープンイノベーションオフィスSPACES を展開するリージャス。まだ日本のオープンイノベーションは黎明期にあるともいわれるが、共に、オープンイノベーションをリードするこの両社の出会いから、日本流のオープンイノベーションの今と未来が見えてきた。
eiicon 主催の日本最大級の「JAPAN OPEN INNOVATION FES」をSPACESで開催。
「オープンイノベーション」という言葉を耳にしない日がないほど、大企業をはじめ、ベンチャー、スタートアップ企業、地方自治体、地方企業にいたるまで、その関心はますます高まりを見せています。
そんな中、リージャスのオープンイノベーションオフィス「SPACES大手町」を舞台に、国内最大級のオープンイノベーションの祭典、eiicon主催の「JAPAN OPEN INNOVATION FES」が開催されました。
300名を超える、新規事業責任者や、経営幹部、スタートアップ経営陣が集い、会場は新たなビジネス創造に向けた期待と熱気に包まれました。会の冒頭、
主催者を代表してeiicon founderである中村亜由子氏とロケーションスポンサーで新たなオープンイノベーションのワークプレイスSPACEを展開するリージャスの担当者が挨拶。中村氏は、「ものづくり大国、日本にふさわしいオープンイノベーションの可能性を探り、創造・実現したい」と力強く宣言。
有識者による講演やビジネスマッチングの交流、大手企業のブース出展などが行われ、日本のオープンイノベーションの最前線や成功のための手法や事例、可能性について大いに語り合い、理解を深めました。
日本初のオープンイノベーションプラットフォームを提供するeiiconと世界NO,1のレンタルオフィスプロバイダーであるリージャスが展開する、オープンイノベーションを触発する先端のワークプレイスSPACES。この出会いは、共にオープンイノベーションの未来を切り拓き発展させるという志を同じくする両社の出会いでもありました。
今回は、オープンイノベーションの最前線をつぶさに知る中村氏に日本のオープンイノベーションの現状や今後の展望を伺いながら、未来のオープンイノベーションのあり方について迫ります。
最適な共創パートナーに“出会えていない” “探せない”。
日本初のオープンイノベーションプラットフォーム開発の原点。
そもそもeiicon は、founder である中村氏が総合人材サービスを展開するパーソルホールディングスの初代ビジネスコンテストで起案、採択された企業内のベンチャー事業。その新規事業開発の背景を中村氏はこう語ります。
「日本の新規事業創出率は世界の先進国の中でも低く、特にアメリカや中国などと比較するとかなりの差があります。変化のスピードが早い現代において、既存の枠組みにとらわれることなくお互いの強みを持ち寄って事業創りを推進していく『オープンイノベーション』という手法は、モノづくり大国日本を再興させるためにも不可欠です。しかし、日本でのオープンイノベーションの現状は、まだまだ浸透しているとは言えない状況です。現状のオープンイノベーションの課題をリサーチ、分析したところ、共創のための最適なパートナーに“出会えていない”“探せない”という大きな課題が浮き彫りになりました。
我々は、出会えない・探せない理由のひとつに、新規事業創出の目的や互いの強み、リソースなどを共有できるインフラが、これまで日本には存在していなかったことが問題だと考えました。そこから、企業が自律的に『オープンイノベーション』を実践し続けられる世界を目指して、ビジネスマッチングによる新価値創造を支援する日本初のオープンイノベーションプラットフォームeiiconを立ち上げました」。
オープンイノベーションの質の高いコミュニティーづくりが未来の発展への基盤。
eiiconのプラットフォームのあり方は、日本のオープンイノベーションの新時代を予感させるものです。それは、全国各地、あらゆる業界の法人が共創パートナーを無料で探せる、真に“オープン”なプラットフォームであるという点です。自社の抱えている新事業のミッションや提携ニーズ、提供リソースなどをPRする専用ページが作成でき、関心を持った企業には自由にコンタクトをとることが可能。まさに、オープンイノベーションの質の高いコミュニティーが形成される仕組みを取り入れることで時代のニーズに応え、登録企業も大幅な拡大を続けており、地方企業の割合も増加傾向にあるといいます。
これは、高い技術と目標、大きな夢や志を持った先駆者たちが集うSPACESと共通する点が大いにあります。オープンイノベーションの概念を取り入れた新しいワークプレイスのカタチを提案するSPACESでは、「成功はさらに成功を引きよせる」というコンセプトを掲げ、優秀な人材から成るコミュニティーを構築することが追求されています。
いち早くオープンイノベーションによる事業創造、事業成長を加速させる独自のノウハウをつぎ込んだワークプレイスとして、急成長のベンチャー、スタートアップ、企業内イノベーター、大企業のビジネスプロフェッショナル、グローバルにビジネス展開する人、経営者、クリエイター、エンジニア、大学・研究機関・地方公共団体等、多様な業界からオープンイノベーションを目指す先駆者たちが集い、新事業創造のためのコミュニティーが形成されているのです。
ベンチャーにも新たなチャンスが広がるオープンイノベーション。
成功ポイントは「目的と期待成果」の具体化。
中村氏は、オープンイノベーションの加速は大企業とベンチャーの両方に恩恵をもたらすが、成功のためには欠かせないポイントがあると語ります。
「私は毎日のように、“ 新事業開発やオープンイノベーションに取り組みたい”という方にお会いしますが、そうした方々の中には、見切り発車的にスタートしているケースも多く、オープンイノベーションを実施することだけが決まり、まず初めに何をどうすればいいのか分からない、と途方に暮れているパターンも往々にしてあります。
そうした方々にとって、状況を整理し、オープンイノベーションを実施する目的や背景、取組のゴールを共に考え設計して、パートナーを探すための準備をお手伝いすること。また、社外パートナーのペルソナを定義し、会うための場を提供するのが、eiiconのミッションだと考えています。企業における新たな成長事業の種の発見・新事業創出は、自社内にとどまっているとスピーディーにできないというのも現実です。現在、大企業では、AI、IoTなどの新技術を取り入れた業務改革や新サービスの開発、また新たな成長の柱となるこれまでにない飛び地での新事業開発への取り組みとしてオープンイノベーションを検討するケースが増えています。
ベンチャーやスタートアップ企業にとっても、大企業のリソースやデータベースを活用できるのは大きなメリットであり、新たな事業創造のステージが生まれることもチャンスが広がり、大きな魅力といえるでしょう。しかし、オープンイノベーションというマジックワードに踊らされて、時として戦略なきパートナー探しという悪しきループに陥ってしまうケースも見られます。つまり、オープンイノベーションを成功させる重要なポイントのひとつが、パートナー探しの前提となる『外部と連携する目的・期待成果』を具体化しておくことなのです。
とりあえず広く会ってみるはNG。『対外的にリソースを求める目的・ターゲットの絞り込み』がステップとして絶対に欠かせないのです」。
何のためにオープンイノベーションを行うのか、ゴールを明確にすることは欠かせないと強調し、大企業は投資のあり方や決裁プロセスを明確にするなど、トップがコミットすることで、イノベーションは加速度的に進められると語ります。
オープンなコミュニケーション環境と意識変革の必要性。
リージャスでは、人とワークプレイスの観点から蓄積されたさまざまなノウハウをSPACESで活用。「人・情報・アイデアのつながり」を増やすオープンなコミュニケーション環境とイノベーターたちのコミュニティーの広がりが、これからのオープンイノベーションをさらに加速させると考えています。
人がつながり、知見やアイデアがつながる、コミュニティーの共有を促進し、新しい価値を生み出すSPACEでは、レンタルオフィスとコワーキングスペース、イベントスペース、ミーティングルーム、バリスタカフェを備え、企業や個人の垣根を超えて「協業・コラボレーション」を生み出します。そこは「ビジネスの創造」の場であり、ネットワークを「広げる」場。さらには、自社の技術をアピールし、斬新なアイデアの「閃き」につながるような人と人の出会いや互いが刺激しあうクリエーティブな環境を創造しています。
ビジネスクラブと呼ばれるコワーキングスペースでは、さまざまな人とのつながりを促進するためのフレキシブルなコミュニケーションの仕組みが盛り込まれています。
ビジネス構想やアイデアに集中したい時には占有デスクや静かな環境でのデスクワーク、チームや外部ブレーンとのミーティングには大型テーブルを利用、クライアントとの打合せでは人数やテーマなどに応じて選択できる多彩な会議室、新規採用の面接などには個室と、共創パートナーや自社スタッフなど、相手に応じて必要な場所を必要なタイミングで利用できるのも、オープンイノベーションを大きな魅力となっています。
オープンイノベーションによる新事業創出や共創ノウハウがまだ十分蓄積されていない日本では、共創におけるオープンコミュニケーションのあり方や意識変革も重要だと、中村氏は語ります。
「各業界のトップ構造に大きな変化が少ない日本では、社内ルールや風土も保守的になりがちです。また元来日本人は自己PRが苦手な傾向が強く、オープンなコミュニケーション文化が十分育っていると言えません。
しかし、先日このSPACESでオープンイノベーションイベントを開催させていただきましたが、この開放的なオープンコミュニケーションの環境づくりには、オープンイノベーションを誘発する数々のノウハウが蓄積されていると実感しました。オープンイノベーションを志向する自律的な思考やマインドを有している方が、こういった環境で会社や組織の枠を超えてそれぞれの知見や情報を自由闊達に交流し合うことは、オープンイノベーションを加速させて行く上で重要な役割を果たす場だと思います。
また、地方と大都市との人材や技術交流なども盛んになる中、SPACESのような利便性の高い立地にワークプレイスがあることは、ムダな移動時間も省けメンバーのコミュニケーション効率を高めることにも繋がり、今後さらにニーズが高まるものと思われます」。
「自らイノベーションを起こす」という意思が、日本流オープンイノベーションの未来を創る。
では、日本流のオープンイノベーションのあり方は、今後どのように変わって行くのか。中村氏はその未来像をこう語ります。
「例えば“転職”も日本に導入された当初は、前例がないものを嫌う日本では、「終身雇用大国日本では根付かない」と言われましたし、「転職」そのもののノウハウがないためプロの目利きがないと成功しないと言われました。しかし、今や個人の意思で自由にキャリアを選択し、企業も戦略的にキャリア人材を採用していく時代になりました。オープンイノベーションも前述したように目的や成果をより明確化し共創ノウハウが磨かれ蓄積されて行くことで、最適な共創パートナーを自律的に選択できる環境が定着し、各業界での成功事例が広がっていくように、我々はその拡大を全力で支援しています。
しかし、パートナーにイノベーションを起こしてもらおう、という人任せの発想ではうまくいかないのが現実です。日本は、先ほども述べましたが業界構造が戦後ほぼ変わっていません。
これは海外と比較しても日本の特徴と言える部分です。そして、トッププレイヤーの座を守っている各企業が、オープンイノベーションに積極的に乗り出している現状は、よい風だと考えています。
たとえば、外部からは保守的なイメージが強いと見られている金融業界などが、Fintechなどで先頭に立って積極的にオープンイノベーションを取り入れており、第一次産業である農業なども地方創生などで変革を推進しAgritechが盛んになり始めています。まさに、どんな業界においてもオープンイノベーションは変革、成長の決め手となりそうだ、と徐々に認知を広げており、イノベーションを一緒に起こそう、という高いモチベーションや熱量は今後の大きな成果につながっていくものと確信しています」。
SPACES でも、内外のさまざまなイノベーターたちとの交流、つながりを増やすビジネスプログラムやイベントを積極的に開催。外部の有識者や専門家、経営者などにもSPACES を積極的に開放し、リージャスの協力のもと各種イベントやセミナーを通じて、貴重な情報の提供、メンバーとの交流やネットワークづくりの場を創造しています。さらに、新規事業発信型のイベント「Meet Up Event Waigaya!」も好評。リージャスのコーディネートと協力により、新規事業を目指すメンバーたちと、話題のベンチャーやスタートアップの経営者、大手企業担当者などが参加し、事業の情報発信、意見交換、アドバイスなど、新規事業に役立つ生の情報を共有し、アイデアのブラッシュアップやネットワーク拡大につなげる貴重な機会を増やし、ビジネス創造のスピードアップに貢献する場となっています。「こういったオープンイノベーションの広がりは、やがて日本の未来を創ることにも繋がっていくことでしょう!」と中村氏は力強く語ります。
「新産業創出による新たな雇用の創出やさまざまな社会課題解決の手段として、優れた知見や技術を結集するオープンイノベーションが、ますます重要な役割を果たしていく時代が必ず訪れることでしょう。リージャスのような志を同じくする企業や行政等とのネットワークも広げ、社会全体でオープンイノベーションを定着、加速させるようなビジネスインフラの拡充も図っていきたいと思います」。
オープンイノベーションが日本の未来を創る。中村氏が語ったこの思いは、SPACESにも、そしてSPACESに集う一人ひとりにも脈々と流れているものと言えます。世界中でフレキシブル・ワーキングの新しいカタチを提唱、実践してきたリージャスだからこそ、SPACES に集う皆さまのビジネス創造を、そして、オープンイノベーションを日本の未来に羽ばたかせるための大きな翼として、SPACES もさらなる変革を続けていきます。
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この記事の執筆者:
日本リージャスホールディングス株式会社
世界120カ国、3,300拠点、ユーザー数800万人のネットワークを有するフレキシブルオフィスの最大手、リージャスグループ(IWG社)。その日本国内事業展開を担う日本リージャスホールディングス株式会社は、1998年の事業開始から現在までに47都市、172拠点(2022年6月末時点)を開設してきました。その強みは出店地域の特性に応じて様々なタイプのフレキシブルオフィスブランドを展開している点です。国内のリージャスは、高級ブランド「Signature」(シグネチャー)、コミュニティ型の「SPACES」(スペーシズ)、ハイグレードな「Regus」(リージャス)、リズナブルな「オープンオフィス」、交通機関隣接型「リージャスエクスプレス」の5ブランドを展開し、多くの皆様に快適なフレキシブルオフィスを提供しています。