労働環境が急速に変化する中、事業を進化・拡大させる新しい方法を模索している企業が増えています。そんな中、スタートアップ企業や個人事業主、中小企業の経営者の間で、バーチャルオフィスの需要が高まり続けています。
バーチャルオフィスは、実際にオフィスを開設することなく、希望するエリアでビジネスに必要な住所・電話番号などを借りることができるサービスです。高額な初期費用をかけずに新たなビジネス拠点を持てる上、現地で存在感をアピールすることができるため、多くの企業がグローバル化の足がかりとしてバーチャルオフィス・ソリューションを利用しています。
この記事では、バーチャルオフィスを利用してビジネスをグローバルに展開することのメリットを探っていきます。
年 | 市場価値 |
2021年 | 405億1,000万ドル(約5兆5106億円) |
2029年 | 1,376億5,000万ドル(約18兆7198億円) |
2021年、Maximize Market Researchは、バーチャルオフィス市場を405億1000万ドル(約5兆5106億円)の価値があると評価しました。パンデミックを機に、北米・欧州ともにフレキシブルなワークスタイルの拡大がさらに加速していることから、バーチャルオフィスの市場規模は2029年までに1,376億5,000万ドル(約18兆7198億円)に成長すると予測されています。
イギリスとアメリカでは、既にバーチャルオフィス市場がかなり成熟しています。両国におけるバーチャルオフィスの需要の高さは、従来型オフィスの不足や高額なリース契約、IT市場の拡大など、いくつかの要因が考えられます。
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ビジネスの競争力を高めるプロジェクトに投資をしたい中小企業やスタートアップ企業にとって、数年単位の長期リースを結ばなければならず、保証金や礼金など高額な初期費用が発生する従来のオフィス契約は、もはや現実的な選択肢ではありません。ビジネス拡大のために海外展開をしたいものの、実際に現地にオフィスを開設するとなるとコストがかかりすぎると悩んでいる企業には、バーチャルオフィスがより実現可能なソリューションになります。
バーチャルオフィスを持てば、実際に海外に事務所を構えていなくても、事業に必要な住所を持つことができます。企業はそのアドレスを使って現地メンバーの採用活動を行うことができるようになり、外国語スキルや現地での貴重な経験を持つ幅広いグローバル人材の確保につながります。
バーチャルオフィスの導入により、従業員は働く場所や時間を従来よりも自由に選ぶことができるようになります。自宅周辺にあるコワーキングスペースなどで週に何度か働くにしても、完全な在宅ワークを選択するにしても、通勤時間の短縮による個々のワークライフバランスが向上することが期待できます。企業にとっては、定期代の支給やオフィス維持にかかる光熱費や清掃費など、コストの削減ができるのが最大の魅力です。
海外進出を考えている企業は、バーチャルオフィスのビジネスアドレスサービスを利用して、新しいエリアでテストマーケティングを行うことができます。実際に現地に事務所を設立し、日本から専属チームを送り込むよりも、迅速かつ安価に、そして簡単に新しい市場を開拓することが可能です。
バーチャルオフィスでは、長期的な契約を避けることができます。また、従来のオフィススペースにありがちな高額なリース契約も不要です。高額なオフィスに投資することなく、新しいマーケットで素早く存在感を示すことができることから、個人事業主やスタートアップ企業、中小企業の間でバーチャルオフィスの利用が増えています。
海外進出は、一般的にハイリスクが伴うものです。新しいマーケットに時間とリソースを費やすことは、若く成長中の企業にとってはリスクが大きすぎるときもあるでしょう。しかし、バーチャルオフィスを利用すれば、物理的にその場所に支店などを設置することなく、海外市場に参入し、ビジネスを拡大することができるのです。
バーチャルオフィスを利用しての事業展開により、国際的なビジネスプレイヤーとして認知されるようになります。また、まだ自社のサービスや商品の存在を知らない現地の潜在顧客の目に留まるようになり、新規のクライアントやパートナーと取引が増えるなど、新たなチャンスが生まれて収益アップにつながるでしょう。
海外にビジネスアドレスや電話番号を持ち、現地のタイムゾーンで事業を展開することによるもうひとつのメリットは、現地でのプレゼンスを高めることができるという点です。自社のサービスや商品に興味を持った見込み顧客は、海外にある企業よりも現地に拠点を持つ企業を信頼し、取引をしたいと考えてくれる可能性が高くなります。
一等地に建つオフィスビルに住所を持つことは、ビジネスの信頼性を高めることにもつながります。知名度が低い海外で展開をするのであれば、なおさらどこにバーチャルアドレスを取得するかは重要です。複数の国や地域にバーチャルアドレスを持てば、より多くのリソースやマーケットの知識を得ることができ、国際的なビジネスの舞台でステータスを向上させることができます。
ほとんどのバーチャルオフィスでは、会議室やオフィススペースを必要に応じてレンタルすることが可能です。このサービスは、クライアントとの専門的なミーティングを持つビジネスにとって特に有用です。リージャスの各拠点にはバイリンガルの受付スタッフが常駐しているため、お客さまに安心してお招きいただけます。
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Original Source:
-Regus.com
この記事の執筆者:
日本リージャスホールディングス株式会社
世界120カ国、3,300拠点、ユーザー数800万人のネットワークを有するフレキシブルオフィスの最大手、リージャスグループ(IWG社)。その日本国内事業展開を担う日本リージャスホールディングス株式会社は、1998年の事業開始から現在までに47都市、172拠点(2022年6月末時点)を開設してきました。その強みは出店地域の特性に応じて様々なタイプのフレキシブルオフィスブランドを展開している点です。国内のリージャスは、高級ブランド「Signature」(シグネチャー)、コミュニティ型の「SPACES」(スペーシズ)、ハイグレードな「Regus」(リージャス)、リズナブルな「オープンオフィス」、交通機関隣接型「リージャスエクスプレス」の5ブランドを展開し、多くの皆様に快適なフレキシブルオフィスを提供しています。