企業によって設けられる社内ルールには、他社からしてみると奇想天外なものがあります。しかし、それらはきちんと意味があって設けられたもの。一見、よくわからなくても業務効率化や、社内の仲間意識向上に大きな効果が表れています。今回は、企業に設けられたユニークな社内ルールについて紹介します。
栃木県内で営業を行っている「レンタルのニッケン」では、作業中に本名を呼ぶ事を禁止しています。その代わりに使用されるのが「ビジネスネーム」と呼ばれるもの。仕事現場で用いられるニックネームです。
ビジネスネームが浸透し慣れてくると、上司や先輩に質問がしやすくなり、人間関係も築きやすくなるといえます。入りたてのころは戸惑うこともありそうですが、確かに愛称で呼び合うというのは心の距離も近くなりそうなものですね。
大手家電量販店のビックカメラでは「お疲れ様です」という言葉を社内規則で使用禁止にしています。これは目上の人間に対して正しい言葉ではない、という解釈から決められたものです。
また、京セラグループでは、「お疲れ様」という言葉の代わりに「お元気様です」という独自の返事をしています。言った本人も言われた本人も、より前向きな気持ちになるよう考案されたもので、全国的にも知られた事例です。
「お疲れ様です」というねぎらいの言葉は、確かにネガティブなイメージが付きまといがち。こういう細かい部分を変えることは、会社だけでなく個人のレベルでも効果があるかもしれませんね。
下着メーカーのトリンプ・インターナショナル株式会社では、「禁煙奨励制度」が導入されています。これは、禁煙を続けた社員に対し、報奨金として3万円が支給されるというものです。
「清潔感」に対するイメージが大切な下着業界ならではの取り組みといえるものですが、この制度の一番の特徴は、支給される対象が社員ではなく、社員の家族という点。万が一喫煙をしている場面を見かけた際には、「愛の密告」として会社へ告げ口してもよいとの事です。
トリンプ・インターナショナル株式会社には、もう1つユニークな社内規定があります。それが、残業を行う社員に対して厳しい罰則を設けるというものです。通常残業を行うと、残業代が支給されるのが一般的ですが、この企業では残業をしている場面を発見されると、罰金として5万円を支払う必要があります。
この制度の目的には、作業効率を高める事と、残業に対する危機感を持たせるということがあります。残業が美徳だと思わずに、きちんと定時での業務終了を目指すべき、ということを会社全体で取り組んだ結果といえるでしょう。
ここに取り上げた以外の会社でも「飲み会にいく場合には会社へ申請しなければいけない」といったものや、ペットに対しての福利厚生がある企業などもあります。いずれも、あまり聞き慣れない制度で意外に思えますが、慣れてしまえば当たり前になってしまうもの。身近にもこういったアイデアあふれる社内ルールがないか考えてみると面白いかもしれませんね。
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日本リージャスホールディングス株式会社
世界120カ国、3,300拠点、ユーザー数800万人のネットワークを有するフレキシブルオフィスの最大手、リージャスグループ(IWG社)。その日本国内事業展開を担う日本リージャスホールディングス株式会社は、1998年の事業開始から現在までに47都市、172拠点(2022年6月末時点)を開設してきました。その強みは出店地域の特性に応じて様々なタイプのフレキシブルオフィスブランドを展開している点です。国内のリージャスは、高級ブランド「Signature」(シグネチャー)、コミュニティ型の「SPACES」(スペーシズ)、ハイグレードな「Regus」(リージャス)、リズナブルな「オープンオフィス」、交通機関隣接型「リージャスエクスプレス」の5ブランドを展開し、多くの皆様に快適なフレキシブルオフィスを提供しています。